2009年6月23日火曜日

McNeil River -part 3-




マクニールの動物

マクニールにはクマだけではなく他にも様々な動物が棲息している。写真に収めることができたその他の動物たち。


キャンプサイトの近くに巣があるらしく、よく顔を出していた。
警戒心はほぼない



双眼鏡でなんとか識別できる程度。
警戒心が強い。



みなしご。



ホーマーと比べて、こちらは警戒心が強い





2009年6月19日金曜日

McNeil River -part 2-



カブの鮭狩り奮闘記



プロフィール:2歳オス。
鮭狩り歴、推定1週間。



午後5時半頃、母親とともに子カブが登場。



母親に甘えている仕草。
母親は冷静に周囲の状況を探る。


この時、周りには他の大人あわせて6頭が姿を現していた。
子カブにかまわず、母親は食事のため鮭を狩りに川へ。
カブは少し出遅れる。


母親は次々に鮭をとる。
カブは周りの大人の熊たちにおびえ、全く落ち着きがない。



母親とは異質な臭いにおびえる。



両方の川岸に大人の熊たちがいたので、常に逃げ腰。



しばし休憩。



ここから子カブの様子が変わり始めた。



不意に鮭をねらい飛び込む。


が、失敗。



失敗しながら何かを教えてもらいながら、



母親の獲ったものをいただく。



食べきれないほど、いとも簡単に母親は捕まえる。
このとき、母親は鮭を与えようとはしなかった。



練習再開。



片手で。
ちなみに大人たちをみていると、両手で飛び込むものの方が多い。



本日初の獲物・・・か。


どうやら鮭はつるつる滑るらしく、くわえるまで手こずっていた。
が、なんとか。



自分の獲物は安全な場所へ運ぶ。



だれも邪魔者はいないか、辺りを見回す。



邪魔なのはカラスだけ。
カラスには強気。


警戒しながら、ぎこちなく食べる。


7時半、食べ終わると、母親とともにゆっくり姿を消していった。
子カブは最後まで落ち着かない。




ゆっくり、カメラのファインダーを通して観察していると、この子カブは今回初めての狩りなのではないかと思えるほどだった。人間からみれば何も起こっていないのに、なぜキョロキョロとしているのだろうと初めは思う。しかし彼は、とんでもない恐怖を嗅覚から感じているのだと思う。ヒトにはわからない動物界のこと。
狩りの最中で、母親が途中から捕らえた鮭を彼に与えなくなったところから、このカブは何度かは狩りを経験しているのだろう。しかし本当のところはわからない。ただ、彼には自分でエサをとる力があるので、大人のオスに襲われない限り、生きていくことができるだろう。その点で、警戒しすぎでもしすぎることはないのかもしれない。
そんな、親離れを感じさせる子熊だった。





2009年6月17日水曜日

McNeil River -part 1-




3日間のクマの撮影1日目。

場所は南西アラスカのマクニールリバー。カトマイ国立公園に隣接するサンクチュアリ。野生動物保護局が独自に保護・研究している特別区域だ。アンカレッジから車でホーマーまで。ホーマーという町からはエアータクシー(飛行機)でしか行くことができず、着陸できる機体も保護局に登録されているものだけに限られている。


見にくいが、地図の黒四角の部分が目的地。


ホーマーからセスナに乗り込んで出発。

離陸から一時間ほどでキャンプ地の上空。
写真は機内から撮影したもの。キャンプグランドから2日目に行く撮影地点までの道順。

キャンプ地手前に着水できるのは潮の満ちているときだけ。


おりてみるとその場は流木だらけの砂州。
写真の向こうは湾で、後ろは河口。


荷物全部。

到着後、レンジャーの方から地域内での行動の注意点などのオリエンテーションを聞き、明日の準備をしてすぐ寝た。寝る場所は上の写真にあるように、もちろんテント。


潮干狩り熊。
潮の引く時間を知っているかのように適時に現れ、せっせと掘り出した。


各撮影ポイントにはこのような小さな滝がある。撮影ポイントになる理由はいい写真が撮れるからではない。滝のためにサケが遡上を阻まれ、溜まり、熊がそこによく現れるからだ。



目は悪く、鼻がすごくいい。
観察しているとそれがすぐにわかる。



撮影隊の帰り道。
実際10人のうち本格的に撮影・観察していたのはレンジャーを含め5人。
先頭がレンジャーのトムさん。



キャンプグラウンド中央にあるキャビン。
ここに食料を保管し、食事を済ませる。


ほかはコミュニケーションの場。
ここで会ったカメラマンに三脚を使うことを強く勧められた。






熊が一頭。    ※クリックで拡大できます。



2009年6月8日月曜日

Kenai Fjords National Park

熊の撮影に入る前に、運良く無料でクルーズツアーに参加できた。

場所は南アラスカのキーナイフィヨルド。




上の地図内の四角の部分を拡大したのが下の地図。




この地域の生態系の頂点に君臨しているシャチ。呼吸のため何度も水面から姿を現していた。


Humpback Whale 、日本名でザトウクジラ。スラップやブリーチングなどの大きな動きはなく、終始ゆっくり泳いでいた。


エトピリカ。ツノメドリとは少し異なる。体をまっすぐにして、重たそうに飛ぶ。お世辞にも綺麗とはいえない飛翔。船が近づくと煩わしそうにその場から飛び立っていった。この種が北日本にも生息していたとは知らなかった。



耳をすませると小さな氷のかたまりが落ちていく音が聞こえる。思っていたよりずっと低音だ。



Mountain Goat 、日本名でシロイワヤギ。写真の彼らがいる場所は海面から50メートルくらいの断崖。母親が心配そうに、何度も子供たちの方を振り返っては立ち止まり、また進んでいた。



彼の寝相がいちばん個性的だった。



食べ終わると、特に何もすることがない。


しかし一部の母親は別。見ていると、子供に何かを教えているようだった。



カモメの営巣地。日本のマンションもこんな感じだろうか。



無人島、頂上に何か建物の痕跡が見える。

一日数センチ移動しながら、何万年という単位でやっと一巡する気の遠くなるような水の循環。




自分で具体的な対象を狙って撮影へ行くとなると、自ら船かカヤックなどを出す必要があるのだろう。一つの対象に当てられる撮影時間は短かったけれど、いい経験ができた。