熊の撮影に入る前に、運良く無料でクルーズツアーに参加できた。
場所は南アラスカのキーナイフィヨルド。
上の地図内の四角の部分を拡大したのが下の地図。
この地域の生態系の頂点に君臨しているシャチ。呼吸のため何度も水面から姿を現していた。
Humpback Whale 、日本名でザトウクジラ。スラップやブリーチングなどの大きな動きはなく、終始ゆっくり泳いでいた。
エトピリカ。ツノメドリとは少し異なる。体をまっすぐにして、重たそうに飛ぶ。お世辞にも綺麗とはいえない飛翔。船が近づくと煩わしそうにその場から飛び立っていった。この種が北日本にも生息していたとは知らなかった。
耳をすませると小さな氷のかたまりが落ちていく音が聞こえる。思っていたよりずっと低音だ。
Mountain Goat 、日本名でシロイワヤギ。写真の彼らがいる場所は海面から50メートルくらいの断崖。母親が心配そうに、何度も子供たちの方を振り返っては立ち止まり、また進んでいた。
彼の寝相がいちばん個性的だった。
食べ終わると、特に何もすることがない。
しかし一部の母親は別。見ていると、子供に何かを教えているようだった。
カモメの営巣地。日本のマンションもこんな感じだろうか。
無人島、頂上に何か建物の痕跡が見える。
一日数センチ移動しながら、何万年という単位でやっと一巡する気の遠くなるような水の循環。
自分で具体的な対象を狙って撮影へ行くとなると、自ら船かカヤックなどを出す必要があるのだろう。一つの対象に当てられる撮影時間は短かったけれど、いい経験ができた。
6 件のコメント:
私もオーストラリアの広大な台地にいる牛たちを見て思ったけど、あの牛たちは、ひたすら食べてるのね。食べたら寝る。そして一生を終えていく。他に何かしようという感情がないのに、殺される瞬間は分かるんだよね。不思議だわ。
そして感情をもって二足歩行した人間は、やはり高度な生き物だと思ったよ。
たしかに、そう見えるかも。でも情熱のような種類のものはないにしてもたぶん、牛たちも何かしたいという感情はあると思うよ。それが人間のように、感情が起こった次の瞬間に「考える」ってことに至らないだけであって。次にどうなるかを考えることができる人間はそういった意味では高度だろうね。
そうやね、今ね趣味で脳のお勉強しているのね。でね今日文献を読んでいて分かったんだけど、動物は「恐怖」という感情を進化の過程で最初につくりあげたんだって。「扁桃体」が活動すると恐怖が生まれる。でも扁桃体には「こわい」という感情はなくて、感情は大脳皮質に情報が送られて生まれる。扁桃体は以前恐い体験をした、危険な行動を避けるという記憶を植えつけるために重要で、その記憶をもとに、動物は次回から危険な行動を避けるんだって。だから扁桃体が活動していれば危険は回避できる。でも、動物は恐いから避けるのではなくて、扁桃体が刺激され、活動するから避けるんだって。
なるほど。それは興味深いね。なんて文献?
えっとね、池内裕二著の「進化しすぎた脳」って本。2004年に池内氏が15歳~18歳の学生を対象に講義を行った内容が、文献になったもの。高校生向けに分かりやすく説明しているので、よいよ。
やはり脳を研究するにあたり、人間での実験はなかなか難しいので、ラットを使用した実験内容とか書いてあるので、人間と動物の違いみたいのも分かっていいかも。「ホルムンクス」と言って、脳の大脳皮質の表面積の比で模型化した図があるんだけど、様は、体のそれぞれの部分が脳でどれくらいの表面積を占めているか=動物だとどこの部分をたよりに行動しているかが分かるんだけど、人間のホルムンクスと動物のホルムンクスを比べると面白いよー。
読みやすく、分かりやすい文献なの
で、ぜひどうぞ。
あ、池谷裕二でしょ?糸井重里と彼の対談集で「海馬」って本、友達がアラスカまで送ってくれて去年読んだ事あるんだけど、すごく意味深い内容だった。逆におすすめするよ。クリエイティブな脳の仕組みを意識してる人にとってすごく参考になるものだと思うから。
「進化しすぎた脳」はそのあとの本なんだね。帰ったら読んでみたいと思います。ありがとう。
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