アラスカならどこにでもいるヘラジカ。このヘラジカのどこででも見れる姿に興味はない。どこにでもいるくせに、そう簡単に現さない行動を、この目で確かめたかった。それは、ヘラジカがどのような動物なのかを、僕に教えてくれる。
フレーメン行動 |
夏まで蓄えたエネルギーを、秋の時期に消費し、冬前に大幅に自分の体重を減らしてしまうオスは、春まで生きるということが最優先なのではない。秋の時期に、子孫を残せるかどうかということが、最優先になる。
※フレーメン行動は、メスの尿の臭いをかいで、メスの状態を探るための行動。とされている。
メスの行動を凝視する |
9月から11月初旬までに、メスは「交尾できますよ」というサインを3回ほど周囲のオスに送る。周囲のオスは、もちろんこのサインを逃さない。力が拮抗するオスが近くにいれば、戦って決着をつける。
どの動物においても、植物までもそうであるけれど、地球上すべての生物が、「次の命へつなぐ」ということをする。
このことために、一瞬のこの時期に、立派な角までそのために付けて、全身全霊をかけるヘラジカを、ぼくはより好きになった。
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