2014年7月12日土曜日

写真集の発行 その5


第一回目の校正プルーフが届いた。


全体的に、不安になるほど、イメージしていた色が出ていない。

いくら校正用のプルーフとはいえ、以前僕がつとめていた広告制作の会社では、一回目のプルーフでも、着地点にほぼ近い色を出していたのを記憶している。当時は、最後に出た最終プルーフと、はじめのと、どこが違うのか、さっぱりわからなかった。そこからさらに何度も突き詰めていくアートディレクターがかなりいたことに、とても驚いていた。


今回はというと、まずすべての写真がくすんでいる。写真をやっていない人にもわかる。

全体が、黄色みがかっている 。
白色点はいくつで出しているのだろう。。。


その他の修正点も含めて返答したが、

ちょっと、出来上がりが不安になる。





2014年7月11日金曜日

カヤックでの撮影行


この夏は、はじめてカヤックで撮影行をする。

これは、いずれ必ず使う技術として、いい訓練にもなるだろう。


難関は、オリバーという名の入江から、シーモア水路へ出て行くとき。


干潮表をよくみて、満ち潮で5メートル以上のときにしか、その水路へ出て行くことができない。

一度逃せば、そこで半日か、夜になれば次の日まで待たなければならない。

こういうところこそ、冒険心が駆り立てられる。

撮影とは違う楽しみ。




今回はタイトなスケジュールを組んだため、▲のトラムウェイで、野営はできない。

慎重に漕ぎ、時間通り目的地にたどり着く必要がある。

本来このような、撮影地までの移動は、手段にすぎないが、今回の旅ではこのことが少しだけ目的となりそうだ。

2014年7月9日水曜日

天気について


今年、夏の間にエルニーニョは発生するだろうか。もしかしたら、ゆるやかな状態で、現在発生しているのかもしれない。

アンカレッジが、例年に比べて晴天が多いのが気になる。

発生した場合、こちらの都合だけ考えれば、アラスカも小雨の傾向にあり、撮影行が幾分楽になる。日本も冷夏となり、過ごしやすくはなるだろう。

ただ、他の地域で異常気象がでてくることについては心配。


下図:夏(6−8月)にエルニーニョが発生したときに影響を受ける地域

エルニーニョ現象に伴う世界の6月から8月にかけての気温と降水量の傾向の分布図

http://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/data/elnino/learning/tenkou/sekai1.html



2014年6月19日木曜日

動物の、からだの色

興味深い記事を読んだ。
2009年と、5年も前の、見過ごした記事だ。


「複数の種の生息域が重なる場所では、生息域が重ならない場所とくらべ、同種のオスと違う種のオスを見分ける能力が高まります」とGrether教授。研 究者たちは1種のイトトンボしか生息しない地域で、その種のオスの羽をほかの種のイトトンボに似せて着色し、この説を検証しました。「イトトンボのオス は、別のオスの個体が自分と同じ種どうかを色によって識別し、この識別は複数の種が共存する地域で行われ、1種のみが生息する地域ではほとんど行われない ことがわかりました。これは、色による種の識別能力がほかの種と闘うことによる淘汰の結果として発生したことを強く示唆しています」

http://www.sciencedaily.com/releases/2009/11/091102112104.htm




アラスカのエトピリカは、そういうことなのだろうか。。。

たしかに夏の間だけ、何百万といる海鳥の生息域の中で、求愛し、子育てをする。その時期だけ、とてもビビッドなくちばしとなり、冬は地味な色に戻る。


アラスカの動物は、基本的に、みんな地味な衣装を着ている。

上の記事からすれば、これは、土地があまりにも広いため、生息域が重ならないからなのだろう。

そうみていくと、ハクトウワシは、繁殖できるほどに成長したときに、頭と尾が白くなるのである。これは、生息域が重なる、体すべてが茶色いイヌワシとの差別化なのか。。。

これから、この視点も取り入れて、動物たちをみてみようとおもった。





写真集の発行 その4


すべての写真のセレクト、データの作成、文章の推敲が終了した。
さきほどすべての原稿を送り終えた。

徹底的に考え、並べ、繰り返し読んだ。
これでミスと感じる部分があるのなら、それは自分の考えが、以降、変わったことを意味するだろう。

あとは編集の小野さんにゆだねるだけである。


2014年5月25日日曜日

写真集の発行 その3


印刷が決まって2週間、当初僕が想定していた60ページから、48ページに制限されたことで、写真の並びをどう持っていくべきか悩まされている。


建築家の隈研吾が、「制限こそ、創造性を生み出す」と言っていたことが頭に浮かぶ。12ページ削減することで、よりはっきりした主張になるよう、写真をまとめることについて積極的に考えた。


データ入稿まであと2週間を切った。

伝えるべきひとつの概念というのは、自分の中で定まっている。これを、よりわかりやすくはっきりとした形に、写真だけで伝わるもの。どこまで荒削りできるか。


2014年5月7日水曜日

写真集の発行 その2

4000部の印刷が決まった。

今回は僕の出資ではないので、写真の編集には、僕の意図を入れられるのか、ひとつ不安があった。しかし出資者の意向で、僕の考え通りの写真集に仕上げてもよいとの返事をいただけた。さすがにこれには感謝。

日本で印刷をするので、アンカレッジまでの送料や、日本での保管場所など解決しなければならない問題はある。でも、今回の写真集制作に全面的に加わり、その販売なども含めどのように扱っていくか。これに関われることは、貴重な体験と考えている。

予定では8月半ばに印刷が終了し、夏のツアーをはじめ、オンラインでも販売を開始する。