2009年11月16日月曜日

Barrow -町の犬たち-

























Barrow -町周辺に住む動物-

北極圏内に入ると、そこに住む生物の数はすごく限られてくる。
それでも、未だに不思議に感じることではあるけれど、この極寒の地に住み続ける動物たちがいる。このバローの町で見られる有名な動物は、クジラ、ホッキョクグマ、キタキツネ、カンジキウサギ、シロフクロウ。ほかにホッキョクオオカミやカリブーを見かけることもあるそうだ。



ボーンパイル

クジラは春先と秋の中頃。僕が訪問したときはすでに秋シーズンを終えていた。写真は町で捕れたクジラのいらなくなった部分が捨てられたり、死骸が集められたりするところ。


ホッキョクグマ

かなり遠方だが、なんとか確認できた。現地のガイドに聞いたところ、12月は所中見かけるが、太陽がでないため写真には適さないことや、夏でもよく来るという現地でしか聞けない情報もくれた。この日は水面の氷が薄かったため、車でより近くへアプローチすることができなかった。


キタキツネ

町周辺にいる個体は警戒心が強いのだろうか。この後すぐに姿を消した。真っ白で、思っていたより見つけるのが難しい。


シロフクロウ

フクロウは夜行性のイメージがあるが、この種は日中よく動く。古くから白夜のシーズンも行動してきたからだとされている。バローは森林限界を超えているため木々がなく、「木にとまるフクロウ」という姿も見られない。写真はちょうどカモメを捕らえたところ。






2009年11月9日月曜日

Barrow -現在の姿-



米国最北の町
(大陸の一番北に表示されているのがバローの町)

つい最近まで原住民たちはこの町を拠点とした狩猟と採集の暮らしを営んでいた。



クジラの骨で作られたアーチ

バローという町の紹介写真などで必ず見つけるこのオブジェクト。今では町のシンボルになっているが、昔から住む現地の人に聞いたところ、誰かがおもしろがって始めたら、いつの間にか有名になってしまったそうだ。



バローの街並

上の写真のように送電線と小さな家屋が、まるで日本の田舎町のようだった。10年前にこの町にきたことがあり、現在町のレストランで働いている韓国人と少し話しをした。彼女の話しによると、現在はほとんど10年前の人々の暮らしが見られないという。クジラ漁も人々の生活のための手段から、観光客を交えたひとつのイベントのようになってしまったそうだ。ほかにも、ほとんどの住民が車を持ち、子は他の都会の大学へ行くようになっている。近代化の波が昔の暮らしを一掃してしまったのだという。
また、アラスカの全住民にはPFD (Permanent Fund Dividend=アラスカから産出された石油による利益を毎年人々に還元するプログラム)という特権があるが、原住民であるイヌピアックエスキモー(Inupiaq)の人々は、それ以外の人々の3〜4倍もらっているという。その額はは何もせずに毎年50万円もらえるのと同じくらいだ。
もちろん彼ら本来の文化を維持しようとダンスや伝統工芸の出展などの催し物を頻繁に行っているそうだが、それが本来の生活の一部に戻るようなことはもうないのだろう。



北極海の夕焼け



現地の子供