2014年11月8日土曜日

A different apprentice system 形を変えた徒弟制度


     I appreciate the photographers who help me learn and give me some advices via email or in person about nature photography. Not only they provide me with the photography tips, but also they tell me how to live and how you should act as a nature photographer in this competitive world. This is so precious thing.

     Apprentice system in the realm of photography in Japan, one-on-one training system, is considered to be lost in these days. I, however, still exist in the system which was changed slightly to a different type of it. "Mentorship" in the U.S. is a similar idea as I want to talk about. So, I have several mentors whom I cannot run into the professional goals without. And, they try and test me sometimes to get me become a better photographer. 

     Facebook is a useful tool but it is mere a stepping stone for making a strong bond relationship with a predecessor who carries you to farther steps.





写真について、いつもアドバイスをくれる方たちに感謝。

写真の世界では、ほとんど徒弟制度は無くなったと言われているけれど、僕は間違いなくその中にいる。

形は変わっていて、師は特定の一人ではなく、数名の複数という形。
日本では、最近メンターシップといわれているのがこのかたち。

撮影の技術だけではなく、どう渡り歩き、生きていくかの助言を暗に伝えてくれる人たち。

この人たち無しでは、自分の活動の飛躍はこの先もあり得ないと、最近よく思う。



2014年10月2日木曜日

2014 夏の撮影行 日記 7月29日


 7時頃、ログキャビンで目が覚め、外を眺めると、今朝は昨日よりも天気が良さそうであった。ゆっくり朝食を作り、それを食べる。昨日の疲れを感じていたが、今日もカヤックにて出て行くことを考えていた。


今日は、キャビンのそばのイーグルクリークを遡上し、ヒグマのエリアを探索する。事前に調べていた資料によると、アナンクリークに姿を現すのは、メスのヒグマが多く、オスの多くはこのイーグルクリークのエリアにいるものと推測できた。ちなみに、アナンクリークとイーグルクリークは、河口部の直線距離で18Kmほど離れている。


ベースキャンプから、行きは5Kmを2時間程度で進み、河口付近に来ると、あとは流れで登れなくなるところまで進んでいった。川の流れが目で見える程度になると、カヤックで逆走することは困難になる。


このとき、マッチを携帯し忘れ、短期滞在を余儀なくされた。 今振り返れば、行きは海がとても穏やかであった。


イーグルクリークの左右には1,000メートルくらいの山があり、川岸に近い斜面に生えている唐檜(トウヒ)の木は背が高い。キャビンの周りに比べ、カモメやハクトウワシが多く、ブルーヘロン(アオサギ)を見た。上流ではアザラシが、サーモンを追ってやってきていた。


帰りは18時にキャビンに到着。波が急に強まっており、困惑した。この日の海が荒れた原因について、二人で話し合ってみたが具体的な見解は見当たらず、次から用心することだけを肝に銘じた。この入り江が荒れた時間は、16時から19時くらいだろうか。23時のいまは、さきの荒天が嘘のように静まり返っている。




2014 夏の撮影行 日記 7月28日

 20Kmの距離を往復、カヤック漕行。初日にして40Kmを走破した。この疲労感はたまらない。今回のクロクマの撮影をうまく進めるために、この方法がベストと考えられたために選んだ道であった。

 今日は9:20にベースキャンプ(Harding river cabin)出発し、14時頃アナンクリークに到着。15時には帰路につき、20:30にベースキャンプへ戻るというハードなスケジュールであった。漕行中は、ザトウクジラやゼニガタアザラシに遭遇し、ボナパルトカモメは、岸辺に多く見られた。この種は、アンカレッジ近郊では見られない。

 アナン・クリークエリアへは、ラグーンの中へカヤックで入っていったが、本来は禁止されているところへ、僕たちは知らずに入り込んだ。ここアナンはアラスカ州で指定された、クマがサーモンを捕らえるための保護区域で、許可証をとる必要があった。そして、このラグーンへの侵入は、レンジャー以外すべての人間が禁止されているところでもあった。ちょうど川の対岸は、ネイティブコーポレーション(Sealaska Corp)の所有する土地であり、こちら側には、レンジャーでも入っていくことができない。

 僕たちは、ベースキャンプ入りするために予約した、ランゲルの町の水上タクシーのマネージャーから、31日のアナンクリーク許可証を、運良く買い取ることができた。 今回の撮影行は決定するのが遅かったため、許可証をとれずあぐねていたが、この日だけでも取れたのはよかったというよりほかない。

2014年7月12日土曜日

写真集の発行 その5


第一回目の校正プルーフが届いた。


全体的に、不安になるほど、イメージしていた色が出ていない。

いくら校正用のプルーフとはいえ、以前僕がつとめていた広告制作の会社では、一回目のプルーフでも、着地点にほぼ近い色を出していたのを記憶している。当時は、最後に出た最終プルーフと、はじめのと、どこが違うのか、さっぱりわからなかった。そこからさらに何度も突き詰めていくアートディレクターがかなりいたことに、とても驚いていた。


今回はというと、まずすべての写真がくすんでいる。写真をやっていない人にもわかる。

全体が、黄色みがかっている 。
白色点はいくつで出しているのだろう。。。


その他の修正点も含めて返答したが、

ちょっと、出来上がりが不安になる。





2014年7月11日金曜日

カヤックでの撮影行


この夏は、はじめてカヤックで撮影行をする。

これは、いずれ必ず使う技術として、いい訓練にもなるだろう。


難関は、オリバーという名の入江から、シーモア水路へ出て行くとき。


干潮表をよくみて、満ち潮で5メートル以上のときにしか、その水路へ出て行くことができない。

一度逃せば、そこで半日か、夜になれば次の日まで待たなければならない。

こういうところこそ、冒険心が駆り立てられる。

撮影とは違う楽しみ。




今回はタイトなスケジュールを組んだため、▲のトラムウェイで、野営はできない。

慎重に漕ぎ、時間通り目的地にたどり着く必要がある。

本来このような、撮影地までの移動は、手段にすぎないが、今回の旅ではこのことが少しだけ目的となりそうだ。

2014年7月9日水曜日

天気について


今年、夏の間にエルニーニョは発生するだろうか。もしかしたら、ゆるやかな状態で、現在発生しているのかもしれない。

アンカレッジが、例年に比べて晴天が多いのが気になる。

発生した場合、こちらの都合だけ考えれば、アラスカも小雨の傾向にあり、撮影行が幾分楽になる。日本も冷夏となり、過ごしやすくはなるだろう。

ただ、他の地域で異常気象がでてくることについては心配。


下図:夏(6−8月)にエルニーニョが発生したときに影響を受ける地域

エルニーニョ現象に伴う世界の6月から8月にかけての気温と降水量の傾向の分布図

http://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/data/elnino/learning/tenkou/sekai1.html



2014年6月19日木曜日

動物の、からだの色

興味深い記事を読んだ。
2009年と、5年も前の、見過ごした記事だ。


「複数の種の生息域が重なる場所では、生息域が重ならない場所とくらべ、同種のオスと違う種のオスを見分ける能力が高まります」とGrether教授。研 究者たちは1種のイトトンボしか生息しない地域で、その種のオスの羽をほかの種のイトトンボに似せて着色し、この説を検証しました。「イトトンボのオス は、別のオスの個体が自分と同じ種どうかを色によって識別し、この識別は複数の種が共存する地域で行われ、1種のみが生息する地域ではほとんど行われない ことがわかりました。これは、色による種の識別能力がほかの種と闘うことによる淘汰の結果として発生したことを強く示唆しています」

http://www.sciencedaily.com/releases/2009/11/091102112104.htm




アラスカのエトピリカは、そういうことなのだろうか。。。

たしかに夏の間だけ、何百万といる海鳥の生息域の中で、求愛し、子育てをする。その時期だけ、とてもビビッドなくちばしとなり、冬は地味な色に戻る。


アラスカの動物は、基本的に、みんな地味な衣装を着ている。

上の記事からすれば、これは、土地があまりにも広いため、生息域が重ならないからなのだろう。

そうみていくと、ハクトウワシは、繁殖できるほどに成長したときに、頭と尾が白くなるのである。これは、生息域が重なる、体すべてが茶色いイヌワシとの差別化なのか。。。

これから、この視点も取り入れて、動物たちをみてみようとおもった。





写真集の発行 その4


すべての写真のセレクト、データの作成、文章の推敲が終了した。
さきほどすべての原稿を送り終えた。

徹底的に考え、並べ、繰り返し読んだ。
これでミスと感じる部分があるのなら、それは自分の考えが、以降、変わったことを意味するだろう。

あとは編集の小野さんにゆだねるだけである。


2014年5月25日日曜日

写真集の発行 その3


印刷が決まって2週間、当初僕が想定していた60ページから、48ページに制限されたことで、写真の並びをどう持っていくべきか悩まされている。


建築家の隈研吾が、「制限こそ、創造性を生み出す」と言っていたことが頭に浮かぶ。12ページ削減することで、よりはっきりした主張になるよう、写真をまとめることについて積極的に考えた。


データ入稿まであと2週間を切った。

伝えるべきひとつの概念というのは、自分の中で定まっている。これを、よりわかりやすくはっきりとした形に、写真だけで伝わるもの。どこまで荒削りできるか。


2014年5月7日水曜日

写真集の発行 その2

4000部の印刷が決まった。

今回は僕の出資ではないので、写真の編集には、僕の意図を入れられるのか、ひとつ不安があった。しかし出資者の意向で、僕の考え通りの写真集に仕上げてもよいとの返事をいただけた。さすがにこれには感謝。

日本で印刷をするので、アンカレッジまでの送料や、日本での保管場所など解決しなければならない問題はある。でも、今回の写真集制作に全面的に加わり、その販売なども含めどのように扱っていくか。これに関われることは、貴重な体験と考えている。

予定では8月半ばに印刷が終了し、夏のツアーをはじめ、オンラインでも販売を開始する。

2014年4月19日土曜日

写真集の発行 その1

写真集を発行できるチャンスが訪れた。

話は昨年秋に持ち上がり、具体的な話はつい昨日までしていなかったため、このブログでも取り上げなかった。僕が契約している旅行会社の出資により、数千部の印刷ができるかもしれない。そして、販売コード(ISBN)をとって、少なくともオンラインでの販売は可能になりそうだ。昨日都内で打ち合わせをし、これからの計画を話した。今回は印刷まで持っていけそうだ。

一般的にいう「出版」ではない。それはどこかの出版社を通すわけではないからだ。だが僕にとっては、いままで取り続けていたアラスカの写真を自分の中でまとめる良い試練となった。

サンプルは昨年末に米国のBlurb Books から印刷し、日本語文章を自分で作文したものを貼付けた。こうして、5年間見続けてきた僕の中での、アラスカの自然をまとめることができた。

ひとつの懸念は、僕が5月12日までしか日本にいないということ。制作のスケジュール次第だが、お互いのモニターとカラーマネジメントが一流であれば、データでの色校も可能だろう。この機会に自分のその部分もレベルを引き上げたい。

今回の企画は、制作過程を区切り、ブログに記していきたい。


2014年4月16日水曜日

ブログについての反省

知識には、能動的なものと受動的なものがあると、以前から感じていた。これが能動的なときには、なにか書き物をしたくなる衝動がある。しかし、受動的なときには、何かを書こうと思っても、ほとんど書き出し5行程度で筆が止まる。そこから無理に書いても支離滅裂となる。

 自分の状態としては、一定の圧力をかけ、集中してひたすら本を読んだ後は、知識は必ず能動的となり、吐き出したくなる。これは咀嚼しながら、自分の考えを頭で整理する活動ともいえるかもしれない。そして、肉体的に忙しい状態、あるいは精神的にリラックスした状態では、受動的な知識がたまる。このようなとき、いくら本を読んでも書いてまとめるという気持ちにはならない。

 このブログの投稿は、わざと自動投稿しないようにしている。自動にすれば、書きたいときに大量に投稿をためておいて、コンスタントにブログを更新することができる。しかし、それはこのブログを始めたときの目的に反する。2008年の書き出しの月にも考えたことではあるが、このブログには、自分の精神的な活動の記録という側面も持たせているため、どの年の何月は、自分がどんな状態であったか、ブログの内容と、投稿の頻度を見れば、自分で正確に省察することができる。

 いつも読んでくれている方には申し訳ないが、(これはひとつの言い訳にもなっているけれど)このブログを通して、ひとりの動物写真を仕事としていく人間の過程が少しでもリアルに映し出されればと考えている。

もちろん、このブログは、来年も続いているし、5年後もまだ書いているだろう。

2014年2月21日金曜日

厳冬期のマッキンレー


2月17日のマッキンレーを撮影した。


フェアバンクスから小型機(ナバホ)で南下すること約1時間。アラスカ山脈の北側斜面に到達する。2月の厳冬期ではあるが、太陽の日差しはすでに春を感じさせる。




2014年2月2日日曜日

樹氷、再び


先週まで異常にあたたかかったフェアバンクスは、今朝になって、本来の寒さを取り戻してきた。

町の北側にある北方林の朝


2月になって、ずいぶん昼が長くなってきた。つい2週間前までは、朝日からすぐに夕日にかわっていたことを考えると、春も近いのだと感じる。いまの日照時間は7時間。ちなみに2週間前は5時間ほどだった。

昨日から快晴を予想して、今日は日の出前の8時過ぎから撮影にでかけた。

気温が上がり、一度地上に降りて無くなった樹氷の水分も、昨日あたりから冷え込み、再び木々の枝まで運ばれて、またそこで固まった。

もう一度くらい−30度までさがるだろうか。最近のフェアバンクスは5年前に比べるとずいぶん暖かく、冬が短く感じる。






2014年1月10日金曜日

極北のロッジ

明けましておめでとうございます。

オールド・ベテルス・ロッジ

北緯66.5度の北極圏内ある村、ベテルス。
看板には、人口63人と書いてあるけれど、いまは20人ほどしか住んでいない。

今年は、オーロラを見に来たお客さんと、ここで新年を迎えた。
オーロラ観測の穴場として知られるベテルスだけあって、30日31日と大きなオーロラを見ることができ、お客さんもとても喜んでいた。


オーロラロッジ内装

水道水に鉄分が多く含まれているので、慣れない人には大変かもしれない。
滞在中は、昼のアクティビティもあり、スノーモービルや犬ぞりも、有料にて楽しむことができる。