2014年4月19日土曜日

写真集の発行 その1

写真集を発行できるチャンスが訪れた。

話は昨年秋に持ち上がり、具体的な話はつい昨日までしていなかったため、このブログでも取り上げなかった。僕が契約している旅行会社の出資により、数千部の印刷ができるかもしれない。そして、販売コード(ISBN)をとって、少なくともオンラインでの販売は可能になりそうだ。昨日都内で打ち合わせをし、これからの計画を話した。今回は印刷まで持っていけそうだ。

一般的にいう「出版」ではない。それはどこかの出版社を通すわけではないからだ。だが僕にとっては、いままで取り続けていたアラスカの写真を自分の中でまとめる良い試練となった。

サンプルは昨年末に米国のBlurb Books から印刷し、日本語文章を自分で作文したものを貼付けた。こうして、5年間見続けてきた僕の中での、アラスカの自然をまとめることができた。

ひとつの懸念は、僕が5月12日までしか日本にいないということ。制作のスケジュール次第だが、お互いのモニターとカラーマネジメントが一流であれば、データでの色校も可能だろう。この機会に自分のその部分もレベルを引き上げたい。

今回の企画は、制作過程を区切り、ブログに記していきたい。


2014年4月16日水曜日

ブログについての反省

知識には、能動的なものと受動的なものがあると、以前から感じていた。これが能動的なときには、なにか書き物をしたくなる衝動がある。しかし、受動的なときには、何かを書こうと思っても、ほとんど書き出し5行程度で筆が止まる。そこから無理に書いても支離滅裂となる。

 自分の状態としては、一定の圧力をかけ、集中してひたすら本を読んだ後は、知識は必ず能動的となり、吐き出したくなる。これは咀嚼しながら、自分の考えを頭で整理する活動ともいえるかもしれない。そして、肉体的に忙しい状態、あるいは精神的にリラックスした状態では、受動的な知識がたまる。このようなとき、いくら本を読んでも書いてまとめるという気持ちにはならない。

 このブログの投稿は、わざと自動投稿しないようにしている。自動にすれば、書きたいときに大量に投稿をためておいて、コンスタントにブログを更新することができる。しかし、それはこのブログを始めたときの目的に反する。2008年の書き出しの月にも考えたことではあるが、このブログには、自分の精神的な活動の記録という側面も持たせているため、どの年の何月は、自分がどんな状態であったか、ブログの内容と、投稿の頻度を見れば、自分で正確に省察することができる。

 いつも読んでくれている方には申し訳ないが、(これはひとつの言い訳にもなっているけれど)このブログを通して、ひとりの動物写真を仕事としていく人間の過程が少しでもリアルに映し出されればと考えている。

もちろん、このブログは、来年も続いているし、5年後もまだ書いているだろう。