2011年11月19日土曜日

動物写真家、浅尾省五さん

先週、動物写真家の浅尾省五さんに会った。

浅尾さんは、日本の自然写真の歴史でいえば、第三世代にあたる方。岩合光昭さん、今森光彦さんや、星野道夫さんと同じ世代にあたる。また、浅尾さんは日本の動物写真の本流を築いた、田中光常さんの弟子を経験されている。浅尾さんは70年代に上京されてから、仕事上で田中光常さんと知り合い、2年間、彼のもとでアシスタントを務められた。その後は、交代で星野さんがアシスタントについている。星野さんの次の、前川貴行さんをふくめた3名ともが、同じことを述べていることは参考になる。

「田中光常さんのもとで働いた2年間は、ほとんど写真を撮ることができなかった。しかし、動物写真家がどういうものかを学んだ」


有楽町で浅尾さんと待ち合わせをしてカフェに入った。

現在浅尾さんは、一年の半分を海外での撮影に費やし、50代後半にして現役で世界を飛び回っている。しかし、このように写真の仕事だけでやって行けるようになったのは、10年前の2000年頃からとのこと。動物写真家の内山晟さんもおっしゃって「写真でやっていくのが、どれほど大変か」

浅尾さんは、田中光常さんのアシスタントを務められた後の20代後半から、アフリカで2年間写真を撮り続けるも、独立して継続していくことが大変で、その後は一般企業に就職し、二足のわらじで続ける道を選んだという。

「とにかく、継続して撮影できなくなったら終わり。」
確信した表情で語る。


浅尾さんからのアドバイスとしては、

「誰もやっていないことをやること」
「対象となる動物がいるところへ、できることなら住むこと」
「なにはともあれ、写真で勝負すること」

他にもホームページや雑誌の投稿についてもお話をもらったが、原田純夫さんのアドバイスと、かなり近い意見が多かったということも、とても参考になった。


浅尾さんとは今後、仕事を一緒にやれる機会をつくれるよう進めている。

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