2016年5月28日土曜日

風景を感知する

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風景写真の一つの求め方

フリードリッヒ・グラダのバッハを聴きながら、
音楽の清らかさを感じ、この清らかさへ創作を方向づけることと、
写真の絵柄として清らかさの方向を求めることを、同時に感覚する。
あとはこの感覚に、歩きながら出会うために、自分の体を外に出す。
感覚を持つ心を、自然の中へ運び込めば、出会った時にその創作は、決着する。

風景の清らかさは、音のある音楽を聴いている時よりも、
音のない音楽を記憶から流す時に、感知しやすい。
絵にも音はないが、音があるからだろう。

歩きながら流す。シトカローズの陽葉は風になびき揺られているのではなく、自らがその風に乗って踊り出すような喜びに揺れる姿を表現し始める。

2014年11月8日土曜日

A different apprentice system 形を変えた徒弟制度


     I appreciate the photographers who help me learn and give me some advices via email or in person about nature photography. Not only they provide me with the photography tips, but also they tell me how to live and how you should act as a nature photographer in this competitive world. This is so precious thing.

     Apprentice system in the realm of photography in Japan, one-on-one training system, is considered to be lost in these days. I, however, still exist in the system which was changed slightly to a different type of it. "Mentorship" in the U.S. is a similar idea as I want to talk about. So, I have several mentors whom I cannot run into the professional goals without. And, they try and test me sometimes to get me become a better photographer. 

     Facebook is a useful tool but it is mere a stepping stone for making a strong bond relationship with a predecessor who carries you to farther steps.





写真について、いつもアドバイスをくれる方たちに感謝。

写真の世界では、ほとんど徒弟制度は無くなったと言われているけれど、僕は間違いなくその中にいる。

形は変わっていて、師は特定の一人ではなく、数名の複数という形。
日本では、最近メンターシップといわれているのがこのかたち。

撮影の技術だけではなく、どう渡り歩き、生きていくかの助言を暗に伝えてくれる人たち。

この人たち無しでは、自分の活動の飛躍はこの先もあり得ないと、最近よく思う。



2014年10月2日木曜日

2014 夏の撮影行 日記 7月29日


 7時頃、ログキャビンで目が覚め、外を眺めると、今朝は昨日よりも天気が良さそうであった。ゆっくり朝食を作り、それを食べる。昨日の疲れを感じていたが、今日もカヤックにて出て行くことを考えていた。


今日は、キャビンのそばのイーグルクリークを遡上し、ヒグマのエリアを探索する。事前に調べていた資料によると、アナンクリークに姿を現すのは、メスのヒグマが多く、オスの多くはこのイーグルクリークのエリアにいるものと推測できた。ちなみに、アナンクリークとイーグルクリークは、河口部の直線距離で18Kmほど離れている。


ベースキャンプから、行きは5Kmを2時間程度で進み、河口付近に来ると、あとは流れで登れなくなるところまで進んでいった。川の流れが目で見える程度になると、カヤックで逆走することは困難になる。


このとき、マッチを携帯し忘れ、短期滞在を余儀なくされた。 今振り返れば、行きは海がとても穏やかであった。


イーグルクリークの左右には1,000メートルくらいの山があり、川岸に近い斜面に生えている唐檜(トウヒ)の木は背が高い。キャビンの周りに比べ、カモメやハクトウワシが多く、ブルーヘロン(アオサギ)を見た。上流ではアザラシが、サーモンを追ってやってきていた。


帰りは18時にキャビンに到着。波が急に強まっており、困惑した。この日の海が荒れた原因について、二人で話し合ってみたが具体的な見解は見当たらず、次から用心することだけを肝に銘じた。この入り江が荒れた時間は、16時から19時くらいだろうか。23時のいまは、さきの荒天が嘘のように静まり返っている。




2014 夏の撮影行 日記 7月28日

 20Kmの距離を往復、カヤック漕行。初日にして40Kmを走破した。この疲労感はたまらない。今回のクロクマの撮影をうまく進めるために、この方法がベストと考えられたために選んだ道であった。

 今日は9:20にベースキャンプ(Harding river cabin)出発し、14時頃アナンクリークに到着。15時には帰路につき、20:30にベースキャンプへ戻るというハードなスケジュールであった。漕行中は、ザトウクジラやゼニガタアザラシに遭遇し、ボナパルトカモメは、岸辺に多く見られた。この種は、アンカレッジ近郊では見られない。

 アナン・クリークエリアへは、ラグーンの中へカヤックで入っていったが、本来は禁止されているところへ、僕たちは知らずに入り込んだ。ここアナンはアラスカ州で指定された、クマがサーモンを捕らえるための保護区域で、許可証をとる必要があった。そして、このラグーンへの侵入は、レンジャー以外すべての人間が禁止されているところでもあった。ちょうど川の対岸は、ネイティブコーポレーション(Sealaska Corp)の所有する土地であり、こちら側には、レンジャーでも入っていくことができない。

 僕たちは、ベースキャンプ入りするために予約した、ランゲルの町の水上タクシーのマネージャーから、31日のアナンクリーク許可証を、運良く買い取ることができた。 今回の撮影行は決定するのが遅かったため、許可証をとれずあぐねていたが、この日だけでも取れたのはよかったというよりほかない。

2014年7月12日土曜日

写真集の発行 その5


第一回目の校正プルーフが届いた。


全体的に、不安になるほど、イメージしていた色が出ていない。

いくら校正用のプルーフとはいえ、以前僕がつとめていた広告制作の会社では、一回目のプルーフでも、着地点にほぼ近い色を出していたのを記憶している。当時は、最後に出た最終プルーフと、はじめのと、どこが違うのか、さっぱりわからなかった。そこからさらに何度も突き詰めていくアートディレクターがかなりいたことに、とても驚いていた。


今回はというと、まずすべての写真がくすんでいる。写真をやっていない人にもわかる。

全体が、黄色みがかっている 。
白色点はいくつで出しているのだろう。。。


その他の修正点も含めて返答したが、

ちょっと、出来上がりが不安になる。





2014年7月11日金曜日

カヤックでの撮影行


この夏は、はじめてカヤックで撮影行をする。

これは、いずれ必ず使う技術として、いい訓練にもなるだろう。


難関は、オリバーという名の入江から、シーモア水路へ出て行くとき。


干潮表をよくみて、満ち潮で5メートル以上のときにしか、その水路へ出て行くことができない。

一度逃せば、そこで半日か、夜になれば次の日まで待たなければならない。

こういうところこそ、冒険心が駆り立てられる。

撮影とは違う楽しみ。




今回はタイトなスケジュールを組んだため、▲のトラムウェイで、野営はできない。

慎重に漕ぎ、時間通り目的地にたどり着く必要がある。

本来このような、撮影地までの移動は、手段にすぎないが、今回の旅ではこのことが少しだけ目的となりそうだ。

2014年7月9日水曜日

天気について


今年、夏の間にエルニーニョは発生するだろうか。もしかしたら、ゆるやかな状態で、現在発生しているのかもしれない。

アンカレッジが、例年に比べて晴天が多いのが気になる。

発生した場合、こちらの都合だけ考えれば、アラスカも小雨の傾向にあり、撮影行が幾分楽になる。日本も冷夏となり、過ごしやすくはなるだろう。

ただ、他の地域で異常気象がでてくることについては心配。


下図:夏(6−8月)にエルニーニョが発生したときに影響を受ける地域

エルニーニョ現象に伴う世界の6月から8月にかけての気温と降水量の傾向の分布図

http://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/data/elnino/learning/tenkou/sekai1.html