2008年7月5日土曜日

Eagle's eye


ついに手に入れた。ニコンのD300と80〜400mm 。この機能が持つ可能性に緊張する。

知り合いのカメラマンの方に安く仕入れていただいた。ヨドバシなども価格競争に忙しいが、こちらは別ルート。なんかかなり得した気分だ。いままで使用していたビギナー用のKiss × 18~200 mm に比べて3ランクくらい跳ね上がったレベルのカメラであるだけに僕にとってはまだ扱いが難しい。しかしこれを使いこなせるようにしてからアラスカ入りしなくては、あっちでのんびり説明書なんて読んでる余裕は無い。とおもう。
レンズは初めて扱う超望遠レンズ。ボディがAPS-Cなので最長 600 mm 換算だ。この猛禽類並みの目を持つメカでアラスカを切り取る。現地では極力広角レンズの使用は避けて、超望遠で大自然を切り取ってみたい。これは僕の一つの構想である。これまでに超望遠レンズだけで大自然を表現したフォトグラファーはいたのだろうか。記憶に無い。たいていは広大さ、雄大さ、悠久の自然なんてものは風景用に必須な広角レンズでの写真が一般的だろう。写真の前で思わず深呼吸してみたくなるような見渡す限りの大自然の写真、そんな写真を撮ることにも憧れないわけはない。しかしそれよりも、写真の前で息をのむような、自然の荘厳さを持つ写真にもっと僕は憧れる。例を挙げれば、狩りのシーンもそうである。しかも、たとえばグリズリーが生きるために仕方なく草食動物を襲う。そんな窮地のシチュエーションには緊迫感があり、クマの表情も全然違う。他にはオオカミがこれから狩りに出かける時のハウリング(遠吠え)もいい。空腹時の切迫感と、狩りの成否による群れ内部の社会的地位の交代から来る緊張感との二重の緊迫感が彼らの目つきを変える。そんな状況を写し取ることができればどんなに幸せだろう。超望遠レンズとD300でなくてはならない理由はそこにある。
そんなもの撮ってどうなるんだなんて思う人もいるだろう。少なくないはずだ。しかし僕にとって、どうなるかなんてそんなことはどうでもいい。カネになるならプリントするし、ならないなら世に認知されていないだけだろう。まずは自分がそのシーンを、個体の表情を見たいだけ。そしてそれを残しておきたいと思うのみである。

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