2009年9月30日水曜日

写真は絵画と何が違うか -part 1-


 ※撮影の工夫次第で絵画のような写真が撮れる。三脚を用いて、シャッター開口中、やや斜め方向に直線的にカメラをずらすことでブラシストロークのように表現したもの。しかし、即席でできるものの、本当の絵筆に比べれば当然表現方法に制限が出てくる。この写真は僕が撮ったものだが、まねをしてみただけである。このようなアブストラクト写真を撮るカメラマンの狙いは何だろうか。




先日アンカレッジ市内の写真展を見に行き、確かめさせられることがあった。それは自分が写真をやるのはなぜかということ。

展示の中にエディーソロウェー(クリックでページにジャンプ)という写真家の写真が展示されていた。この写真家の講演に夏参加したばかりだったのだが、写真展で彼の写真をじっくり見ていて、夏の講演のときに一つ質問をしなかったことに後悔した。「絵画ではなく、写真で抽象画のような画像を撮るのはなぜですか」
それはカメラで絵筆に対抗しようという運動なのか、それとも自然美をスピーディーに見つけられて、さらに仕事が早く進められて楽しいからか、あるいは単にきれいだからとるのだろうか。
リアリズムという範疇において、自分の活動も、なぜ絵画ではなく、写真なのかという質問がされうる。これには僕は、世の中の動きや、動物の保護活動というキーワードでもって答えることができる。しかし、彼のような抽象画を写真で撮る人は、自由な描写ができる絵筆やブラシではなく、なぜ制限のかかるカメラでそれをやろうとするのか。





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