2011年9月24日土曜日

動物写真家、原田純夫さん



アラスカ州デナリ国立公園でツアーの仕事がシーズンを終え、自分なりに撮りたい撮影地を日本から来た友達と回り、一息ついた。この期間中に自分の写真の道を大きく変えうる出来事がいくつか起こった。これは良い方向になるとか、悪い方向になるという話ではなく、これらのことに対して自分がどのように対応するかということにかかっている。

その中でも特に影響の大きかったことは、動物写真家の原田純夫さんとの出会いである。国立公園で、おしゃべりをしながら、写真を撮りながら一日一緒にまわった。原田さんは舞台を日本にとどめず、北米を拠点に現役で仕事をされている。この点では僕と同じ構想をもっていた人。

その氏からの

「日本で一番って、井の中の蛙」

「動物をテーマにアラスカといっても、アラスカは人が決めたボーダーだけれど」

「あなたは将来的に何かひとつテーマを持った方がいい」


これら3つの言葉で、原田さんの動物写真に対する考え方がわかる。そして僕は刺激され、動物写真家に対する考え方が深まった。そして、それが何たるかが少し見えて来た。


原田さんと話をしてから7日が経つ。

まずテーマはその撮影行の都度持っていればいいのではないのか、一生のスパンでのテーマは必要なものなのか、とテーマを持つことへ疑うことから考え始めたが、やはり必要なことだと結論づけた。それは自分の写真のスタイルを確立するためであり、自分にしかできない本当のプロフェッションを見いだすためである。

いまだに自分の生涯のテーマについて考えているが、だいぶ構想は固まって来た。それをいつか自然に出てくるからと言って蔑ろにするのではなく、主体的に押し進めていく必要性をいま強く感じている。この先多くの制約の中で活動を進めていかなくてはならないが、その制約の中にこそヒントはあるものだとして、まずはテーマのはっきりしたプロジェクトを実行してみる。


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