2012年10月6日土曜日

プリンスウィリアム湾 −海の動物−

 
 アラスカも8月になると、気温は上昇し、暖かいところでは25度を上回る。
しかし、海水温は夏でも上がらない。それは雪解け水と、氷河が溶けた水が、夏の間中ずっと流れ込むからだ。


母親(後方)と同じくらいの大きさになった、ラッコの子(手前)

水温5度にもならないアラスカの海で、ラッコは気持ち良さそうに泳いでいる。
ラッコは、海洋性哺乳類の中でも珍しく、厚い皮下脂肪を持たない。 油分を多く含む毛の構造が、水の浸透を防ぎ、ラッコに浮力を与えている。


氷河の末端付近に集まるアザラシとラッコの群れ
彼らの天敵となるのは、海ではシャチのみ。シャチは、氷河が崩壊する轟音をとても嫌うために、この付近には近づいて来ない。このことをアザラシやラッコたちは知っている。


氷塊の上で羽を休めるカモメ
 この氷河のかたまりが、海水面から顔を出している部分は全体のおよそ10%ほど。90%は海の中にあって、アザラシやラッコの休憩場所となるくらいだから、結構安定しているのだろう。



氷上で休息するラッコ
ラッコが海から上がると、その胴体の大きさにいつも驚かされる。体重は、大きい雄で45キロある。

ラッコは、雄と雌のグループに分かれて群れを作り、一定の範囲で行動をともにする。
眠るときに、海の流れに流されてしまわないように、海藻に絡まって寝たり、仲間同士で手をつないで眠ると言うから、一度はそんな姿を見てみたいと思う。


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