2012年12月16日日曜日

ツーリズムは自然を破壊するか


結論からいうと、僕の考えでは現時点で、アメリカの国立公園に毎年いくら人が押し寄せても、自然を破壊ことはなく、むしろ逆に生態を守れると考えている。



10年前と比べると航空券の値段が下がり、またインターネットによって情報を得るのが容易になり、海外旅行がしやすくなったことは間違いない。アラスカでも例外ではなく、年々旅行客は増えている。アメリカの本土からも、未開の自然を味わおうと毎年夏にやってくる。最近は、中国やインドからも自身の国にはいない動物や風景を見に、アラスカの夏を体験しに来る方が多くなったと感じる。それらの動向に伴って、ベンダー側では、カスタマイズしやすい旅行プランや、エコツアー、オプションで日帰りの簡単なツアーなど、バリエーションも増えている。

アラスカでの観光業は、産業では第3位に位置していて重要とされている。そして、売りとなっているのは、9割が自然だ。自然をウリにお金にしているということについて、反論はない。しかしこれが破壊につながるのであれば、反論もでてくるだろう。ふつう、例えば国立公園などに人が大量に押し寄せると、自然は破壊されると思うかもしれない。

アラスカを例に、ツーリズムによって自然が守られる仕組みを簡略化みると、次のようになる。

まず、外部から人が入ってくる。国立公園に指定されている場所で、彼らは氷河や動物を見たり、魚釣りをする。そのときに使われるお金は、国立公園の歳入となる。

これによって国立公園のインフラを整備したり、レンジャーを追加で雇用したりできる。

結果として公園の管理に当てられることとなり、密猟者を取り締まったり、自然についての学習機会を増やすことなどにつながる。

少数意見を取り上げれば、人が増えることによってゴミが増えたり、野生動物に餌を与えてしまう、野生動物との事故に遭うなどあげられる。しかしこのような例のほとんどが、管理体制が整うことによって防ぐことができる件である。したがって全体としては自然が守られていく流れとなる。

自然が保護されるためには、たいてい二つのうちのどちらかの意見が取られる。
ひとつは、自然を人間が管理することによって、「守る仕組み」をつくりあげること。
もうひとつは、一切手を加えずに野生を自然のままにしておくという意見。

ぼくは明らかに前者の意見だ。
「手つかずの自然」は、もはや守られるとは思わない。

今回はここで意見を止めておく。
これについては、より詳細を詰めて考えていく必要がある。



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