2013年10月6日日曜日

プリンス・ウェールズ島での日記 14


7月5日 
島に入って15日目

今日は、独立記念日と週末の間の平日なので、クレイグの町にある、公共の図書館が開いているはずだった。そのため、キャンプ場からクレイグまでタクシーにして、帰りは4時間の自転車の旅とした。ことは全てスムーズに済ませることができた。図書館は予想どおり開いていて、メールチェックができ、銀行口座の確認、食糧調達、洗濯にシャワーを浴びることもできた。こんな日常の雑事が、撮影の行程中はふつうできない。

 帰りはじめるのが17時を回ってしまったため、自転車での帰りを少し急ぐ必要があった。途中、80年代に切られた山や、今もアラスカでいちばんの木材産出を誇っている木材工場、Viking Lumber. Co. で写真を撮った。

 町までのタクシーは、またデールさん(ここの島の面積は広くても、いかに発展途上で人口が少ないかわかる)。またいろんな話をした。彼がこの島に来た88年以降、携わった道路工事では、山を上から削り、爆発物を使って山を破壊し、道路をつくった。主要な町と町を結ぶ時、途中にある自然を少なからず破壊するのは、残念だが当たり前のことである。「おかげで今では、スムーズに他の町へ移動ができる。」デールさんは、仕事で北のコフマンコーブと言う港町へよく出かけるので、とても楽になったのだろう。彼は現在の州知事、ショーンパーネルを讃えている。前回知事のサラペイリンに比べ、ローカル産業の活性化に力を注ぎ、この島での雇用増進も進めている。TLMP(Tongass Land Management Plan)というトンガス国有林での森林管理規定を更新し、新たに林業に力を入れる。林業に力を入れるというのは、言い方を変えれば、森を破壊することを進めていくということ。このデールさんの意見は、とても興味深かった。

 自分がこれから行おうとしていることは、部外者にして「島の発展=デールさんたち町の人の、豊かな暮らし」を抑制する動きをするということ。

 この質問は、来週レイモンドに会うときにもしてみようと思う。おそらく立場がちがので、明らかに180度違う答えが予想できるが、答える内容に興味がある。



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