2013年10月3日木曜日

プリンス・ウェールズ島での日記 6



6月27日 
島に入って7日目

 このキャビンでの目的は、
①オオカミの存在を確認すること。
②オオカミを撮ること。
③オオカミの巣を見つけること。

これらを達成するための行動計画をたててみた。

4:00 起床 skiff ボートで湖の中央へ行き、湖岸全体を監視する。湖に出てきたところを確認できるかもしれないからだ。
これを6:30までおこなう。
7:00 朝食
8:00 巣やオオカミの痕跡を見つけるための調査
11:30 昼食(午前の調査が、少し遠いところへ出かける場合は、行動食)
16:00 キャビンで行動範囲と結果の記録、夕食準備と明日の準備
18:00 夕食
19:00 湖岸全体の監視
21:00 キャビンへ戻り、読書、考察。23:00までに就寝

 このような動きに設定するのも、オオカミが、まず朝方と夕暮れ時、他のどの夜行性の動物とも同じように、夜中の次に動きが活発になるからである。また、昼にオオカミが寝ていたり、休んだりして仔たちと遊んでいるようなときに、この6月下旬は、まだ巣の付近にいる可能性が高いため、巣を探すのは、朝夕よりも昼の方が良いと思われる。

 そして今日は、なんとオオカミの遠吠えを聞いた!

 今までではじめての経験だ。本当にここにはオオカミがいる。早くも目的のひとつを達成できた。オオカミの存在を確認した。
 8:30pm まずキャビンから東に、ちいさな丘が見える。そこあたりから、一頭が遠吠えをした。それに答えるかのようにして、すこし南の方角から別の一頭が吠え、それが何度か続いた。8:45pmにふたたび声を聞いたが、このときは東の丘から2、3頭で遠吠えをするのを聞いた。8:30pmの時点での合図は、比較的まだ時期は早いのだが、狩りのための招集の合図かもしれない。または、巣に戻ってくるよう呼びかける合図かもしれない。ただ、ここで僕は想像を膨らませることしかできなかった。



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